漫画家の吾妻ひでお氏が今月13日、食道ガンのため逝去されたとの報が21日に流れた。享年69。
自分が漫画好きになりだした1978~79年頃、定期購読していた「月刊OUT」「ぱふ」の2つの雑誌で吾妻氏の特集を組んでて、それがキッカケでみるみるハマった。一時はあじま漫画が無ければ夜も日も明けないくらいのアズマニアだった。
その証拠に、吾妻氏の単行本はたぶんコンプリートしてたはず。度重なる引っ越しで大方は手放してしまったが、それでも今現在これだけ手元に残している。
こちらは平成以降の単行本、およびムック類(奇想天外社の『吾妻ひでお大全集』は昭和)。
2005年に『失踪日記』(イースト・プレス)が話題になった時はショックだった。かつてのアズマニアの義務を感じて、書店に走り単行本を購入したっけ。
なんというか、ここで追悼文代わりに吾妻ワールドの分析なんかすると、ネットでは褒められるんですかね。SFと美少女云々。私はしませんが。
ちょっと、自分の現在までに至る最も大事な時期の1コーナーを丸ごと持って行かれたような心境で、かなりダメージがでかいです。
あじませんせー、本当にありがとうございました。どうかごゆっくりお休みください。
10月は11日にも、イラストレーターの和田誠氏が肺炎のため亡くなられている。享年83。
吾妻漫画とほぼ同じ時期に作品集『倫敦巴里』に触れて、当時からパロディ志向の強かった私にとっての教科書となった。その意味では私にとっての唯一無二な存在。
70~80年代の出版黄金期、雑誌や単行本で数々の似顔絵やイラスト作品を世に出されていたことが鮮明に脳裏に蘇る。ご自身がマスコミに登場することは少なかったのと対照的に、その数は多かったと思う。今はその分、奥様の平野レミさんがいっぱい出てらっしゃいますけど。
和田氏のあの描線、似顔絵を描く人は一度は真似したんじゃないかな。
まだまだ作品を拝見したかった。
偉大なる二人の先達に謹んで御冥福を。